劇団離風霊船 山岸諒子の徒然をつづる雑感ノート 「ラ・ヴィータ・ローザ」です


by rosegardenbel
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男子三日会わざれば 

              *  *  *

  男子三日会わざれば刮目して待つべし

最近、とても気になっている言葉です。
『三国志』が原典なので、男子、という表現になっているのですが、
現代的には、人、ですよね。

人はどんどん変化していくものなのだから、
数日もあればどんな成長をしているか計り知れない、
そのひとが昨日と同じ人間だなどと思うなよ、よく目を見ひらいて迎えるのだぞ、
というような意味でしょうかね。

『バカの壁』に引用されてます。
この本は5回目ぐらいの再読になるのですが、
そのたびに、うける印象も引っかかる場所もまったく変わっていっています。

初読では、なんじゃこりゃ、とんでもなく偏った本だなぁと、
正直、半分毛嫌いするぐらいの勢いだったのですけど、
今ではほとんどに、ふむふむと納得できる。

6年前から手許にある同じ一冊なのに、
自分の方が、6年でずんずん変わっているわけですよね。

いにしえの人が、祇園精舎の鐘の音に無常を聞いたのは、
自分の心もちが都度都度ちがっているからで、音色はいつも一緒。

去年きらめいて見えた桜が、今年ははかなく見えるのも、また然り。
花の色はうつりにけりな いたづらにわが身よに経る ながめせしまに

変わるのは自分の方であって、外ではない。

今日の自分は昨日の続き、私は私のまま世の中が変わっていく。
と思っているのが現代人の間違いだそうな。

人間は寝ている間も含めて、刻々と成長なり老化なりをしているのだから、
昨日の自分と今日の自分は、明らかに別人なのだと。

朝を迎えるたびに、生まれ変わったという実感をもてないのは、
そのたび別人になっていたら、社会生活をおくれないから、
脳が、私は私のまま変わらない、と思わせているのだそうです。

でも昔は、こんなに隙間ない構造社会( 管理社会かナ )じゃなかったから、
ちいさな個の日々の変化が、世の中を動かす原動力そのものになっていた、
ということなのかもしれませんね。

それは一面、合理性ということからはかけ離れているのだろうけど、
人が成熟していく密度は、はるかに濃かったんじゃないでしょうかね。

・・・人は目覚めるたびに、新しい自分になっているんですってよ。

1700年前に生きた人々は、いや、それ、いくらなんでも三日で気づけよと、
言っていたというね。

刮目して待つ。

すてきな言葉ですよね。
待つ相手は、その人と、にもまして、
明日の生まれ変わった自分。

3年ぐらい前の日記(2006.9.13)に書いた、あたしは明日に憧れつづけるというあれは、
こういうことだったのかもしれないな。

だからさ、日々多少の不整合性は気にしなくっていいのね、
なんたって生まれ変わってるんだから、昨日とは人が変わったような言動も当たり前。
と思えれば、行いにずいぶん勇気をもらえる気がします。

まあ、これに理解をもらえる世の中は当分こないだろうなと、
異端の悲哀は抱えつつ、ですけど。

でも、自分の言動が昨日とどのぐらい変わっているのか、
コレ探るのけっこう楽しいですヨ。
寝て起きるのが、なんだかとってもワクワクなこのごろです。(笑)

  人 三日会わざれば 刮目して待つべし

“不変の自分”神話は、早く手ばなした方がいい。
そうしてはじめて、本当の自分に出会えていくのだと思う。

一人で立つことを怖れているあいだは、人と本当にかかわることもできないのだと思う。
本当に恐ろしいのは、人にはじかれることではなく、
自分をみつけられない内に時間が尽きることだと思う。


しかし、「かつもく」というこの単語、愛Macでは出たのに鵜っちゃんじゃまるでダメ。
勝も区、とか出るしおい!(- -)
ヤバいよ現代。
失いたくない言葉ですよねぇ。


              *  *  *
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by rosegardenbel | 2009-05-29 00:00 | ラ・ヴィータ・ローザ