劇団離風霊船 山岸諒子の徒然をつづる雑感ノート 「ラ・ヴィータ・ローザ」です


by rosegardenbel
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ゆきのひ

               *  *  *

わ~、こんなに降ってる。。。

雪国そだちのせいか、なんだか今日はやけに「自分」な感じ。
ひさしぶり、自分、みたいな。

いなか道を走る車の、遠いタイヤチェ-ンの響きが、
そりの鈴のねのように聞こえて、
雪がふると、窓に向かってじっと耳をすますのが好きだった。

こうやって、ちがう窓から、白くながれる斜線に目をやる自分は、
17才のころの自分とぜんぜん変わっていない気がする。
そうして、17の自分のかたわらに立つ自分もいたりする。

いいこ、いいこ、って、
頭をなでてやりたくなっている、今の自分が、よりそっている。
あと1年で、あんたはここから離れていくからね、
いっぱい、いろいろ、おぼえておくんだよ、って。

人はかならず落ちる。
そういう生き物。
落ちないように、みんな笑っている。
がんばって、笑っている。

けれど、どうしてもそうはできない時もあって、
ふいっと、底なしのどろどろ沼に足をとられてしまう。

あたしなんか弱っちいから、もう日になんども。
ズルッとすべって頭までつかっちゃう。
くるしいよおー。。。いきができない。。。。

そんな時、助けてくれるのは、友だち。

大人になると、みんな独りだからさ、
だれにでも泥の手をさしだすことは、できないじゃない。
だって、、、きたないから、ねえ。

でも、友だちはさ、握ってくれるんだよね、手。
大人になってから出会えた友だちは、
自分もはい上がってきたばかりだったりするんだけど、握ってくれるね。
すぐ。

そうしてまた、それぞれに、ちがう方に向くのね。
雪とか雨とか、それぞれの自然であらいながして、
きれいになって、自分のなわばりの巡回はじめるのね。
無意識の夢中で、ちゃんと時間をきざむのね。

泥の手を握ってくれるひと、
自分も、いつでもそうしたいと思うひと、
それ、友だちかなって思う。

友だち、、、いてよかった。
もう会えないと思ってたから。

今日は、友だちの誕生日だった。
雪の日でよかった。

ゆきのひ。。。

だいじなひとから、お手紙いただいた。
だいじなひとから、電話をもらった。

だいじなひとは、今、はたらいてる。
だいじなひとは、今、くるしんでる。
だいじなひとは、今、泣いてるかも。。。

大事なひと。
気がつけば、こんなにいっぱいいた。

は~、、、、、そうかぁ。
ん~、、、、、独りじゃ、ないのかなぁ。
不思議だな。
いつのまにこんなに増えたんだろ。
ほんとに、なんかいっぱいいる。

これはしあわせ、だよね。

うん、なんか、ひとりで沼からあがってこれた。
ひとり、じゃないか。
だね。

雪の日でよかった。

明日には、解けてなくなっちゃってるだろうけどね。
でも、よかった。
はたらいているひとには悪いんだけど、まだ、やまないで。

もうちょっとで、もっと鎮まるから。
そうしたら、お返事書けるから。
そうしたら、うらぎられても笑っていられるから。

雪の日でよかった。
遠い日の鈴のねを憶いだしたから。
その音、そのまま、その人のもとに、届いたらいいな。

何ものぞまず、ただありのままに。
この雪のように、無垢であれたらいい。
決してなににも傷つかず、ただ純みぬいてただ白く、
いられたら、、、いいな。


               *  *  *
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by rosegardenbel | 2008-01-23 00:00 | ラ・ヴィータ・ローザ