劇団離風霊船 山岸諒子の徒然をつづる雑感ノート 「ラ・ヴィータ・ローザ」です


by rosegardenbel
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夏に愛されて…

               *  *  *
         

ほぼフルメンバーでのレッスンが戻ってきました。
け、稽古場、狭いっす。
ついに壁一面の鏡もくもり出し、
クーラーからは白い水蒸気が見えるようになってきたです。
ここからが正念場。
ガイズの本気がいよいよ本格的になり、まー頼もしいったら。。。

はい、貴方と嘘の座組は、大きく3つにグループ分けできる編成です。
ガイズ、ボーイズ、女たち。

ショーの芝居なので、歌って踊れる若い男の子たちを募集したら、
ササくん、タカちゃん、サトシくんという、
学生さんたちが集まってくれました。
彼らを束ねるリーダーがカズシ。
彼は踊れるデ部…いやいやそこでなく、リブレ翁川のお友だちなのです。
なのでもう大人なのですが、この4人がボーイズと呼ばれています。

ガイズとは大人の男性陣。
平均年令40才の、百戦錬磨のつわものたち。
ユーちゃんだけは22才なので、ここに入れるのも可哀想なんですけど、
なにせ彼、振付け助手ですから、能力年令は誰よりも高いわけで、
メンバーの尊敬の的、しかしそんなことはまったく関係なく、
明るくたおやかに(笑)われわれを導いてくれる好感度抜群の美青年です。
ちなみに、ユーちゃんを抜くと、
平均年令はいきなり44才に上がっちまいます。。。はは。
でも、ほんっとに揃うと惚れ惚れするぐらい色っぽい男たちです。

で、女たち。
平均年令は、……こっそり計算、、、、、、、、、、、、、うぎゃっ!
えーと、オトナでした。(笑)
なんかね、このメンバー、
レディースって感じでも女優陣って感じでもないんですよね、
しっくりくるのはやっぱり、女たち。
ちょっと他の現場にはないぐらい、みんなナマっぽく女です。
いい女です。ホントに。
(もちろんあたしも入ってますが、なにか?)
ホンの色のせいか、はたまた、
イイ油出まくりのガイズに可愛がっていただいているせいか、
みんな女っぷりが日に日に増してきて、ホルモン、いやいやフェロモン、
出る出る。うふ♪

などと、浮かれているばやいでない今日この頃のレッスン。
8月は大きな山場が二つあるのですが、その一つが、あなおそろしや、
その名も“知念チェ~ック!”
はい、
知念さんが三ヶ月ぶりにお見えになり、習熟具合を確認されるのです。
あと2回でその日なので、最近の稽古場は、
ちょっと、かなり、いい緊張感に充ちてます。
今まで見守るような形で、あまりサジェスチョンもしなかったガイズから、
いよいよ檄が飛びはじめました。
もーね、来てますよ~、芸のムチ、ぴしっ!

ボーイズは踊りが使命ですから、
稽古場に来ると、ほんとにダンシングマシーンと化し、
ヘロッヘロになるまでやるんです。
その頑張りに、ついつい甘くなりがちになっちゃってたんですけど、
ぐるりと周りで見ているガイズの、
「集中切らすな」「もう一回」
とかの短い一言で、ピピッとまとまってくんですよね。

そのムチは、もちろんあたしもいただいてます。
最近やっと、踊りってた~のしいな~、ふんふ~ん♪
なんて好き放題調子コいてたら、こらこら、手の形ちがうから、とかね。
やっぱし?見てた?あは。(←ブってもゆるしてくれない、イケズ…)

テクニックに、一番キビしく手を抜かないのは、石坂センセイ。
ほんとによく見てくれてるから、みんな小犬のようにしたがっちゃう。
わん!(笑)
そして、史朗ちゃんとは違う角度にふれてくるのがジョニ-。
感覚も言葉も独特で、笑いにまぶしながらビシッとツボをついてくる。
この二人は、自身の踊りもスタイリッシュな個性を確立しているので、
この座組の、大政、小政と言った感じでしょうかネ。

池田さんは、もっとビジュアル的なところで見てるみたいです。
誰からどんな感性が出ているかとか、やっぱり演出家に近い目をしていて、
凝り固まっていると、思いがけないほど素朴なところに戻してくれて、
いいヒントをいっぱいくれる、お地蔵さまみたいな人です。(笑)

真剣ですもの、男たち。
細かく注意点を教えてもらっていると、正直、
何が何やらわからなくなってパニくったりするんですけど、
早く気持ちに応えたくて集中している内に、
いつのまにやら、みんなに見守られて一人で踊ってた、
なんてことによくなって、急に恥ずかしくなったりしてますが(笑)
やるです!
プレイボートの女として、芸に生きるっ!(鼻息荒いから)

でも、そーなんですよね、このガイズに引っ張られるボーイズと女たち、
それを、お扇子をつかいながら鷹揚に見ているオジタマ、という図は、
この芝居の世界そのものなんです。
こういう関係は、ホン稽古だけでは掴めませんからねぇ、
スキルアップのためのレッスンという枠を超えた、
貴方と嘘の、大いなるインプロビゼーションと言いますか。
あたしはこれがやりたかったんです。

8月の山のもう一つは、チラシスチール撮影と完成稿の初読み稽古です。
今、その加筆修整にいそしむ毎日なのですが、その確認のためにここ二回、
準備稿の読みをやってもらいました。
・・・やっぱりイイです。
セリフが肉声になって繰り出されていく時間。。。なんと芳醇な。。。
あたしの彼らが、ついに、紙の中から一斉に立ち上がってきた。
そして、信じられないほどに、それぞれから感じられた、
このホンへの愛情。
うそみたい。
・・・ありがとう。
もう、なんか、それしか、言葉にできないです、もはや。

このところ、悪癖もついてきてしまいました。
朝まで呑んじゃうの。
てゆーか、朝になっちゃうの、いつのまにか。
ずーっと喋っちゃう、誰も寝もしないで。
芝居の話。
色恋の話。
人生の話。
そして、『貴方と嘘…』の話。。。
翌日はたいがい月曜日なのに、みんなバイト先でどーなってんだ?(笑)

テーブルのそこかしこに小さな島が出来て、
それぞれに、盛り上がったり真剣になったりしながら、喋っている。
漏れ聞こえてくるのは、どの島からも、この芝居の話。
そんなに夢中になって。。。
自分の想念だけで書いた、ごく個人的な思いの集積、
それだけのはずの世界が、もうそれぞれの、14通りの物語になっている。

こういう喜びははじめて知った。
ここからはお預けする。
ここからは皆さんのホン。
しっかり手放すことができる、この不思議な落ち着き。
共有、ということの本当の姿を、これもはじめて知った気がする。

楽しいから呑んじゃうんだよ~
オジタマが毎回言っている。
そう、楽しい、楽しいって、堪え切れずにどうしても楽しい池田さん(笑)
今日は絶対帰りますと行って、結局朝までいるユーちゃん、
呑むのが当然、朝までも当然、と毎回フツーにいるカズシ、
宮川さんも、実はさりげに皆勤賞だし、
あたしが一度もお酒を作らずにきてるのは、松井がやってくれるからだし、
俺はバイトを憎む、
と言って半端な時間に帰るジョニ-の、後ろ髪の長いこと(笑)
今日は帰ります、ごめんね、
って史朗ちゃん呑みだから、謝らなくてもいいと思う、うん。

たまんないです。
あきれちゃう。
なんでみんな、こんなに情熱が落ちないんだろう。

嗚呼、こわい。。。
こんなにこんなに近づいてしまって、離れられなくなったら、
生きていけないじゃん。
でも、
これこそが、求めていたもの。
たぶん、みんな。
うん……たぶんじゃないな、間違いなく、だ。
こんな時間、こんな人たちに、そうそう会えないのは分かっているから、
二度とない今日、そう思うと、愛しくて愛しくて、少しでも一緒にいたい。
これって、、、
恋じゃんかよぉーほとんど。(笑)

なーんで、こんな現場になったかなー。。。
誰に感謝すればいいんだろう。。。
あたし、結局はこの夏に、愛してもらえてるのかもしれない。。。



去年、あたしのもとに来た白い蘭が咲きました。
一度は枯れたと思って、あきらめていたらつぼみがついて、
開いて、ああ、でもそのまましおれそう……とせつなくなりかけたら、
今朝になって、大輪の花が香っていました。
咲いてくれた。
それだけでもいい。
大事に大事にしていくけど、
ほんとに咲いたんだ……
今はこのことだけで、充分すぎるほどしあわせです。
きれいな花になってくれて、、、ありがとう。


               *  *  *
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by rosegardenbel | 2007-07-31 00:00 | ラ・ヴィータ・ローザ