劇団離風霊船 山岸諒子の徒然をつづる雑感ノート 「ラ・ヴィータ・ローザ」です


by rosegardenbel
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みずうみ

               *  *  *

  

今日はとっても、おしゃべりがしたくなったので、
久しぶりに日記にぶつけてみようかなと、思ったりしてます。
ここ何十日と、台本以外の文章をほとんど書いていないので、
違う回路を開きたい、そんな感じで、、、ネ。
チョットおつきあいして下さい(笑)

あのね、あのね、『犬神家の一族』って映画ね、
あのロケ地、あたしの生まれた町なんですよ。(村じゃないよっ)
と言っても、旧作の方ネ。

等々力警部が金田一サンを乗せて、黒塗りの車で走るガコガコ道は、
あたしが友だちの家に行くのに、いつも自転車こいでた道だし、
赤ん坊を無理矢理引き取られるお別れのシーンかなんかで、
母親が立ってたお家は、
実は家じゃなくって、いつもは稲の束を掛けてあるただの納屋だし、
珠世サンが襲われる建物は、
アールデコな廃屋ではなく、社会科見学で行った水産試験場だし、
なんたって極め付けの、二本足がVっ!してる湖は、
しょっちゅうしょっちゅう遊びに行ってた木崎湖だし。。。

書き出せばキリがありません~。
なーんてことのない遅れた田舎の町が、
あんなに美しい映像になるなんて、感動しましたヨ~。
えー、あそこがこんなミステリアスな場所になっちゃってる?!って。
ワクワクしながら、校則破りしてロードショー見に行っちゃったもんね。
てか映画館で生活指導のセンセイに出くわしたけど、見逃してくれた。
ウチの学校の生徒、ほとんど行ってたから(笑)

ニュー犬神家では、Vっ!の湖だけ、わが町で撮ったみたいです。
うちの町には、
仁科三湖と呼ばれる湖が点、点、点と繋がっているのですが、
今回は、中でも一番深くて水のきれいな青木湖が選ばれたようです。
大変だったと思う、あそこにもぐった人。
真夏でも泳ぐ地元民はいないぐらい、ちべたい水の湖ヨ。
あ、てかアレ、人じゃないのね、足だけのお人形サンだよね。

そうそう旧作では、そのVっ!の足になった、と豪語していたオヤジが、
いたんです。
ちょっとちょっと、木崎湖だる〇屋本店のオジサン、素もぐりが上手くて、
1分3万円で3分間、色付けて10万で、ひっくり返ってVっ!
ヤったんだってぇ~、と、
友だち、みんな言ってました。

んなアホな。
もはやさすがにタバかられたと分かるけど、
今でも信じている純朴な住民は、まだいる気がする。。。
だ〇まやのうそつき。
でも、映画のロケ隊が来るなんて、おそろしい事件じゃったー(笑)
楽しい夏だったなぁ。

あたしの生まれた町は、
30年前(ひぇ~!)に美しく撮られた映像と変わらぬままで、
今もゆっくりと日々が流れていっていることと思います。
封切りされたばかりで恐縮ですが、新作でなく旧作を、
みなさまにはぜひご覧になっていただきたいワ。だはは。


昨日の朝、今書いている台本が一応のラストまでこぎ着けました。
だからといってまだ完成なワケではなく、
勝手にまかせて喋っていた人物のセリフを、
これからガンガン削って骨だけにしていくのです。

たとえば、
数行のセリフを無理くり一行に集約するというような感じで。
思いを込めて書いた言葉も、容赦なく切っていくのです。
そうやって、もっとも端的な一言を探して行くのですね。
ほとんど荒行です。

前はこれが出来なかった。。。
だって殺しちゃうのは、やっぱり悲しいもん。
、。の位置にまでこだわりはあるワケですから、ねえ、書き手には。
でも、なんだかこのワザを覚えたら、
最近では切ることが快感になってきたです。あらら。(笑)

一切の無駄をどんどん、もっともっと、まだまだっ、と削って、
もうこれ以上は無理!というところまで来て残った言葉には、
深い奥行きがある気がします。
うつくしさを感じます。
一度それを見てしまってから、削ることの魅力に取り付かれたみたいです。

もちろん、
ホントに骨しか残さなければ、ただのプロットになっちゃいますから、
その瞬間の気持ちに最適な言い回しを、今度は肉付けしていくワケで、
これがまた、一行に半日かかる時もあるぐらいで。。。

子どもの頃見たテレビドラマで、歌を創っている藤原定家が、
うううううううーーーーーー、ぐぐぐぐぐぇーーーーーーー、と、
日がな一日七転八倒していたシーンがありましたが、
アレが最近、脳裏をかすめてイヤな感じです(笑)

歌聖を引き合いに出すなんざ、おこがましいにもホドがありますが、
実はここからが、本当にホンを書くという作業なんだろうな、
と、そんなことを感じられるようになってきました。
そんな言葉たちの積み重ねで1本のホンが出来ていたら、
それってかなりスゴイことですよね~。
みなさんやっていられるんですよね。。。

でも現実にはあたしには、そんなんムリ、ムリ~(笑)
今度は、
削りすぎて独り善がりになってないかえ?これで、い、意味分かるのか?
と、その兼ね合いが、いとむずかしく、
ほんっとに自分の大局観の無さというか、俯瞰できない無能を、
思い知ってます、日々。


これから、後半部分を深めて行くガチガチの時間に突入する前に、
ちょっと心をほぐしてみたくなりました。
こんなに長い日記になっちゃっタ。
ちゃんと自分締めきりの日までに、一応のラストを見たのだから、
ちょっとだけ、遊んでもいいよネ、と思って。
あーなんてステキ、この、簡潔さを気にせず好き放題書ける場所(笑)

今週中には、まだタタキ台としてだけど、完成させたいです。
てか、させなければ。
ヤル気まんまんの優秀なスタッフさんたちが待って下さっている。
ご連絡をさしあげたい俳優さんたちもいるのだし、
頭の悪さに落ち込んでいるヒマはないのよ。ね。

ちょっと、心の湖に立ち返り、夏の涼風をもらいながら、
今日も無関係にクリスマスの芝居を書き上げま~す(笑)


               *  *  *
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by rosegardenbel | 2007-01-09 00:00 | ラ・ヴィータ・ローザ