劇団離風霊船 山岸諒子の徒然をつづる雑感ノート 「ラ・ヴィータ・ローザ」です


by rosegardenbel
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<   2009年 04月 ( 3 )   > この月の画像一覧

暗くなるまで待って 

              *  *  *

風邪っぴきです。
楽日明けから、おんや?とは思ってたのですが、
翌日にはまたたくまに、嵐のような咳こみの日々に。。。

今は更なるお供に、滂沱の鼻水と5連発ぐらいあたりまえさのクシャミもくわわり、
さながらサルさんキジさんイヌさんのような三位一体症状に。
わだひ、桃太郎さんになってしまひまひた。

しかしこの三匹のお供は、見るからに伝染性が強く、
相手が鬼なら、まちがいなく地上最強のファイターですが、
無垢で善良な村びとさんたちには会うことができましぇん。

今日は今年の和田塾の初日だったのに、欠席です。
……がっくし。( _ _;)

これってさぁ、3月に稽古を病欠してたときと、まったく同じ症状。
もしやして、、、新たな菌でなく今までのが、単にお休みしてた?本番中だけ?
あたしゃ二ヶ月も風邪ひきっぱなしだったんかいっ。

でも、もしそうだとしたら、あたしって役者サンじゃ~ん、
だって本番中はぜんぜん鼻声じゃなかったし、自在に声のコントロールできてたもん。
風邪のコントロールもしてたんだぁ♪

と、そんなこと喜んでも薬にもならないですが (- -;)

三位一体といえば、先日の『ヘンシン』は藤原家のことです。
つい思い出すのは、芝居よりなにより、暗転。
今回は、暗転中に真のドラマが(?)あった現場でもありました。

客電がおちて真っ暗闇が明けると、寝てるおばあちゃんを囲む親子3人、
という病室の絵になってたでしょ。
あれはもちろん、藤原家が暗闇に乗じて、えっこらせっ、と、
ベッドを奥から運びつつ、板ついた(※1)わけです。

      丸諒の演劇用語解説 ※1 【板つき】 
      シーンの始まりには演者が舞台上のポジションにスタンバっていること。
      たいがい暗転中の移動であることが多く、これは「暗転板つき」と言われ、
      役者がトリ目、および運動能力不具合者、および小心者だった場合、
      明転で思わぬ絵ヅラを呼び込みかねない、恐怖の演出方法。

なんでえっこらせ、かと言うと、
あのタカ舞台の奥はとうぜんヒラ地で、あいだの段差はスロープで埋めていたので、
奥から出るものにとっては上り坂、
いきなりの坂道発進なワケですよ。

なにせお供は、劇団髄一の非力モノやまぎしと、(デカさは見かけだけ…ほっといて)
力はあるけど真っつぐにしか進めないタチの大矢、という二人ですから、
正味、おとうさん大迫ひとりで、軌道の微調整をしつつ押してたようなもので。
でもあたしたちも、気持ちはえっこらせ。(^_^;)ゞ

そしてもう一つ、えっこらせの理由が。。。
実はあの一階病室にいたのは、4人ではなく、5人。
あのベッドの下にはクリスチーヌ神谷がまぁるくなって、居たっ!のです。

あのシーンのあとは、まだまだ、
カフカの長ゼリ→病院チーム登場→彫刻→亡霊登場→服薬→ベッド移動
という、とてつもなく長い時間が流れていくわけで、
クリスチーヌはそのあいだずーーーーっと、飼い殺し(※2)。

      丸諒の演劇用語解説 ※2 【飼い殺し】 
      舞台上のあらぬ場所からの登場が指定されていて、
      かつセット構造上ウラ抜けが不可能だった場合、
      客入れ中からそこに隠れっぱなしで出番を迎える状態。
      何らかの不具合が生じてそこから出たい場合、
      どうしても客席に発見されてしまうスタンバイ方法のため、
      これを指定された役者が、とくにお腹の管理に命を懸けるのは必須。

一瞬にしてキヨコからクリスチーヌに変身するためには、その方法しかなかったの。
合掌。

駕籠のように紐にぶら下がって安定とりながら、
中でなーに考えてたんだろおねー、神谷。
まあ、他の追随を許さない真のぼけなすとして、更に成長いちじるしい彼女なので、
まわりは本気で、「神谷っ、寝るなよっ」と心配してましたが。
                          
                         倉林のブログ“ケログ”から拝借。
                         この吊る下がったごっつい紐がナニモノか、
                         ようやく分かりましたネ (^o^)v

そして、恐怖の暗転板つきは、ワダグジにもありました。
ラス前の、最後のお見舞いシーン、最初の絵ヅラに戻る、アレですね。
キヨちゃんの、「さよならセイちゃん」の長ゼリあと、迎えた暗転の中では、
それは美しい通行規制がかかってましてね。

セリフが終わって暗くなると、クルっとまわれ右する倉林、
しかしその段階で照明に目をヤられているので、正しいまわれ右かはいたって不安。

それを、伏せっ!していた竹下が、狂ったようにバタバタと手で探りまくりって捕獲、
ビタッ!とくっついたままスロープ左側くだる。
ヤツは直後に早がえがあるので、1秒でもはやくウラにつきたいっ。

同時に、奥壁ウラから、先頭大迫の脇と腕にがっちり手をはさまれたワダシ、
ワダシの肩をつかむ大矢、といった家族隊が列になって発進。
竹下たちの通行妨害にならないように、一通を死守しながらスロープ右側あがる。
目的地ベッドに到達。

しかし、ここからはそれぞれの旅。
どんな荒波も3人で乗り越えてきた藤原家からの、巣立ちのときです。

ベッドの握り手を持ったおとうさんの左腕を、
思わずマッサージ師のような力づよさで揉み揉みしながら、前方へとつたい歩き、
手はそのままベッドのアームつけ根に移行、それをガイドに更に前へ前へ!

最大の難所は、アームが切れたあと、
逆側の肘かけの先っぽを探り当てるまでの、大渓谷越えよっ。

こっ、このベッドったら足おき部分がでっぱってるもんだから、
草履に足袋という無防備このうえないこの小指を、
角にぶつけた日にゃ、まちがいなく「ぐおぅっ!」とか声たてることに…
いやが上にも慎重に、よよよっとまわりこんで無事に越えねばならない。

この難所越えのさなか、神谷がかぶってるシーツを、
何度かグチャグチャにかき回したような気もするがそんなこた知ったこっちゃねえ、
自分さえ「左の肘かけの先っぽ」というピンポイントにもほどがある目的地にっ、
とーたつすればいいのよっ!!!

しかしっ!
とーたつしても、明かりがつくまで自分がどこ向いてるのか分かんないのよぉ~(T T)
一度なんか明るくなっても目の前まっくらで、なにごとかと思ったら、
おとうさんの背広の腕に顔面くっつけてた自分に気づいて(●ー_ー;●)

おそるべし、暗転板つき。

初日まえのテクリハで、コレを明るい中で稽古したのですが、
感覚をつかむために、目をつぶってやるわけですよ、当事者は。
衆目にみまもられて。

この時のあたしは、巣立ってとーたつするまで、
眉間にしわ、そして食いしばった口、なぜか「あい~ん」状態、という、
この長い付き合いでも劇団員の誰も見たことがなかった顔に、
座頭の市っつぁんもやらないねという顔に、なってたらしいです。(号泣)

橋本に、すごいわ…、とつぶやかれてしまいました。
ってつぶやくなよっ、すごさ確定みたいじゃんかよっ。
あたしだけが見ていないというのがまた、、、いとせつなし。( _ _;)

出番はちょっとだったのに、登場前のウラ事情に神経の8割がいってたから、
舞台出てからの方が天国だったわ~。
二階のかげ段はハシゴだったし。
黒船にひきつづき、和服でハシゴ、、、リブレセンの八百屋お七とよんでくらはい。


・・・こんなんだものさ、風邪も出る幕ぁないわね。
あれ?なんか書いてたら鼻水が止まってきた。
パブロフの犬、てかもはや寅馬?(笑)

すみません、余韻をブチこわすような話をして。m(_ _)m
でも生きるって、こんなもんだからさぁ、かっかっか。

自分は、自分の元気といっしょに暮らしてるんだ、って、
そのパートナーをだいじにしてあげなくちゃ、って、
みんながいつでも忘れないでいられたらいいな、って、
とっても思いました、この芝居で。

                        
                 タイトルは言わずとしれたこの方の名作から。
                 あちらも必死でしたが、こちらも相当なモンで(笑)

              *  *  *
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by rosegardenbel | 2009-04-27 00:00 | ラ・ヴィータ・ローザ
              *  *  *

コメントノートに新着のお知らせがあったので、
今度はどなたが『ヘンシン』のご感想をよせてくださったのかな~と行ってみたら、
え、、、えええー?!

し、芝居のことじゃなかった、なんと、過去にアップした美術記事への本気コメントだった。

しかも、この方のブログにうかがってみたらば、驚愕の本格派っ。
ま、まさか、プロの象徴学者さんだったりしますか?

そして、更にたまげたことに、そのいただいたコメントに付けられていたURLをポチ、したら、
わ、わだすのこの戯れ文が、☆ボッティチェッリ考察のすぐれた参考HP☆
として、ご、ご紹介されている。。。

あ、、、
あーんびりーばぼーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!

こ、こんなことがあってよいのでせうか。。。(;;@o@;;)/
あんな、なんのバックボーンも信憑性もない駄文に。。。
わだす、詐欺師になってしまったきぶんです。

お知らせがあってから、あんまりびっくりして歯がいたくなってしまいました。
ごはんもノドをとおりませんでした。(食べたけど。)

すっ、すびばせんっ!
なんだかわからないけど、ものすごくあやまりたいっ!

これからコメントノートの方に、コメントのコメントをちゃんとしなければなので、
ひとまずこっちで思いっきり、動転&とりみだし&発狂、しといて、
おちついて、大人らしくっ、向かってこようとおもいます。

…うっそだろおー?

                 つづきは R's Voyage で。。。
                       ↓↓↓
  http://ameblo.jp/rosegardenbel/entry-10248632019.html
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by rosegardenbel | 2009-04-25 00:00 | ラ・ヴィータ・ローザ
              *  *  *
『ヘンシン』
ご来場くださいまして、ありがとうございました!

ふたを開けたら、指定席は週末からほぼ完売だったようで、
な、なんで?と、うれしい悲鳴をちょうだいしました。

本当におおぜいのお客様にお運びいただいて、、、感謝、そして、
明日への勇気を(笑)いただきました。

個人的にも、
いらしていただいたお客様は、過去最高記録を大幅に更新して、
ビックリやら大慌てやらで、まじでパニくりました。

なのに本編には15分ぐらいしか出てなかったワダシ、、、すびばせん。
終演後のあまりの混雑に、お会いできなかった方もいっぱいいて、、、
申し訳ありませんでした。

そーなんですよぉ、本番より終わってからの方が戦争でしたものさ。
ロビーで汗だくって、身内客には「落ち着け」言われるし、
恥ずかしいったらもうぅ (- -;)

そのうえ和装でしたしね、
着るのも大変だけど脱ぐのがこれまたひと仕事で。。。
なーんかスズナリには、芝居やりにでなく、
髪結いと着付けのために通ってた気がするなぁ(笑)

 

いやぁ実際、稽古に入ってから日記、まったく書けず、でしたものねぇ。

役柄のせいなんだと思います。

黒船のおりょうは、解放がほとんど使命でしたから、ぜんぶご開帳~!
(笑)でしたけど、
今回のおかあさん、てか嫁ですね、
は、ひたすら耐えに耐え、決壊するまで忍びぬくっ、という人だったので、
気持ちを外に向けられなかったんですよね~。

15年前の初演では、家族のエピは印象が薄かったんですが、
今回は、、、
世の中に、同じ立場の方が増えたってことでしょうね、
この急展開のほうに寄って、ご覧いただいたお客様が多かったようです。

終わってロビーにいると、
知らないご婦人から涙目で手をとられるんですよ。
毎日そんなでしたもの。
ああ、この方も、この方も、おうちに抱えてらっしゃるんだなぁ、と、ね。

時代の趨勢ってやつですね。
ホンは変わっていないのに、ねぇ。

だから、善人家族にはしたくなかったですねぇ。
そんな風にみえたら、
現実を生きてらっしゃる方々に申し訳なさすぎますものね。
逃げたり、流したりすることが、自然、
そう演じたいと、
このチームが演出の伊東と共にいちばん心ををくだいた部分でした。

って、いわゆる“お稽古”は、
ほとんどさせてもらえなかったんですけどね。

実際あれは、稽古で創れるシーンじゃないですからねぇ、
よしんば旨い何かが出たとして、それをなぞるのが最もなご法度でしょ。
段取りとか、すり合わせも邪魔。

だから、ひたすらそれぞれ、一人で役を考える。
藤原家は、そういう稽古でしたね。

でも、、、お客様に受け入れていただけたようなので、
本当にホッとしました。

知らないお客様から大きなお花も頂戴しましたしね、、、
うれしかったなぁ。
なんと『リボンの岸。』をご覧になって、だそうで、
なぜ4年も経って?の疑問は残りつつ…(笑)
(写真がそのお花~、実物はもっと淡い春色でうつくし~、
 お名前は伏せさせていただきました)

fuzuさんにはワガママをきいていただき、デパートキャベツ、
買ってもらっちゃったし。
ご、ごめんなはい、たいへんたすかりまひた。m(_ _)m
あたしのカジりかけは、打ちあげの鍋にこっそり混ぜて、
みんなで美味しくいただきましたヨ♪

お一人お一人とのエピ、ぜんぶ書きたいぐらいなんだけど、
それは無理だよな (T T)

みなさまの愛で、今回も乗り切れました。
本当に、ありがとうございました。


              *  *  *
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by rosegardenbel | 2009-04-22 00:00 | ラ・ヴィータ・ローザ