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劇団離風霊船 山岸諒子の徒然をつづる雑感ノート 「ラ・ヴィータ・ローザ」です


by rosegardenbel
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冬のバカンス

                      *  *  *

         


愛する人たちと、小さな旅をしてきましたヨ。



夢のような、冬のバカンス。

今もまだ、はっきりすべてを憶い出せないぐらい、
いっぱいいっぱい、いいことばかりで。

どこへ行ったかはヒミツ、もったいないので。(なんだそれーっ・笑)

あたしの小さな冬の旅ですからね、海ぎわだったのはまちがいありません。



今日の写真は、憶い出のほんのひとひら。

夕暮れの浜辺を行きながら、子どものように拾いあつめた、
この海の宝石たちを、
みんな惜しみなくあたしにくれました。

あたしは、ただ歩いてただけだったんだけど。(笑)

…波の轟が、耳によみがえってきます。





そう、昔は、いいことがあると人に教えたくて教えたくて、
あのねあのね、って、誰かつかまえては聞いてもらってた。

そういう開放型じゃない人も、当然いるわけですけど、
どうして、いいことを胸にしまっておこうとするのか、気持ちがわからなかった。

でも、今は、だいじなことほど、ごく狭いところで愉しみたくなってる。

そっと取りだして、手のひらの上で暖む、
またそっと戻して、胸の中でそのぬくもりを探る、そんなよろこび。



なんでしょうね、空気にさらして酸化させたくない、
というような感じでしょうか。

時間を共にした人とだけ、ひそやかに愛でる。

それはひとつの共犯関係。

誰にも教えてないけど、あたしにはコレがあるのよ、みたいな、
しごくスノビッシュな誇り。

オトナのよろこび、ってヤツですか。(笑)

そんな感じが、わかってきましたね。





そう、めずらしいものを見たんです。

夜明けまえの、赤い月。

そのとき、あたしは歌ってたんですけど、それは上手な爪弾きにあわせて、
なんと貸切の、しかも離れだったので、大声だしても大丈夫だったんです。(笑)

そしたら、「わ、見て見て」って、急に窓があけられて。



そこにいたのは、
海からの風になぶられる木立の揺れまどうシルエットを遊ばせながら、
燃えるように濡れ濡れと浮かぶ、大きな柿色の月でした。

あんな色ははじめて見ました。

呆気にとられて、抱き合って沈むまで見てしまいました。



       海までも響くつまびき 耽るゆび

       月も真紅に熟れ おぼれ 落つ





本当にこの旅は、印象的なものばかりであふれていました。

夜の陸橋、褪せたヴィーナス、銀色の眼鏡、灰色の波止場、波高のきらめき、
海風、戦艦、昼下がりの田舎径、暮れ色の砂浜、岩影の南天、冬の嵐、濡れた月、
白い波がしら、眠る犬、日影陽だまり、在来線、海の道、海の駅、鐘の音、泡の音。



そして、この旅の締めくくりで出会った神さま、ガネーシャ。



かっわいいでしょお?ふざけてるでしょお?(笑)

お腹の中には、美味しいお菓子がいっぱい詰まっている、
食いしん坊だけど、万能の、スゴイ神さま。

今、あたしを夢中にさせている“男”です。

次は、このガネーシャをめぐる旅をするのです、また同じメンバーで。






実は今また、唇に熱の花が出て、軽く療養中なのですが、
おかげで、小さな旅のことを、じっくり想いかえしてみる時間ができました。

く、口はかなり痛いんだけど、
また今年も団の忘年会に参加できなくなったの、返す返すも残念!なんだけど、
ええ、人生前向きに考えないとね。(笑)



…ちょっと大きな理由があって、とても大事な旅だったのです。

それで、イメージのみのような憶い出日記になってるわけですが、
間違いなく、新しいページが繰られたことは確かで。

いい旅でした。

ここでもらったご縁を、たいせつに抱いて行きたい、生きたいと、
心から思っています。





あ、今日クリスマスイブなんですね!

みなさまにもいいこといっぱいありますように、てか絶対ありますヨ。

メリメリ Merry Christmas ♪








                      *  *  *
by rosegardenbel | 2010-12-24 00:00 | ラ・ヴィータ・ローザ