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劇団離風霊船 山岸諒子の徒然をつづる雑感ノート 「ラ・ヴィータ・ローザ」です


by rosegardenbel
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夏の名残りの繭玉

              *  *  *

『エクスタシー』
ネットで劇評が出ました!
そしてあたしは、打ち上げアルバムをアップしました!
ついでに、トップページも初秋仕様?にリニュしました!

てか、とっくに変えたつもりでいたので、夕べ気付いてビックリ。
新しいアフロディーテ画像を作った段階で、すっかり済んだような気に、
なっちゃってたんですね。
いつまでも上演中なエントランスから、皆さん入っていられたかと思うと…
(●-_-●;)
し、失礼いたしました。
実は、自分のトップページはあまり見ていないのが、バレちゃった(笑)

  というワケで千秋楽から1週間。

HARUさんが、ご自身のサイトに劇評を書いて下さいました!
ありがとうございますー!しっかりご覧下さって…うるうる。
正直、一度見ただけでよく書けるよなぁ、といつも感心しちゃいます。
まそりゃそーなんですけど、実質プロですものね(笑)
拝読して、またあたしも思うところが増えました。
糧に、させていただきます。m(_ _)m
http://blog.so-net.ne.jp/haru_kangeki-sake/
9月2日分で掲載して下さってます。

あ~・・・先週の今ごろは、もう最後の上演も済んでたのね。
昼終りだったせいか、まだ『夜、壁…』が公演中だったせいか、
あんまり、終った~!って感じでもない、不思議な楽日だったんだよな。

やり残しはね、ある意味、膨大にあって。
というよりは、展望だけど。
やっぱりリーディングは、作品世界への入り口って感が、
やればやるほど強くなってて、次があるのカモ、あって欲しい、と思うと、
緊張を切れなかったのかもしれませんね。

いつでもアンに戻れる部分を残しておかないと。
再演とも違った、不思議な引き出しが1コ出来た感じで。
でも、あたしには二度とアンは来ないかも、という可能性もあるワケで、
だから仕舞いどころもいつもと違うのか。
…ヤな感じ~(笑)

だんだん記憶にもやがかかり始めて、
野方図に浮かんで来るのは、鮮烈だったこと順、なのかな。
たいがいは一瞬の絵でしかなくて、もはやイメージなものが、
なーんか浮遊してる。
キムタモの半袖の腕とか、シジョーの白いブラウスとか、ステイシ-の、
----なぜかユッコちゃんだけ役名のままがしっくり来るのも面白いけど、
彼女のピンクの煙草入れとか、稽古で使っていたベンチとか、
なぜそれが残っているのか、理由さえ飛んでるんだけど、なんか、
フワフワ浮いてる。

かと思えば、時間が経ったことで、
大事な出来事が突然フラッシュバックしてきて、
こっちはしっかり脳幹に刻み付けられる。
そんなことが、今まで頭になかったこと自体が驚きなんだけど。
右脳から左脳への転換が、進み始めてきたってことかしらん。
言葉を変えれば、着々と現世に復帰しつつある証拠、かもネ。

そう、さっき突然思い出したのです。
林あまりさんに、再会できたんだよなぁ~。
嬉しかったー!
楽天団はかかさずご覧になると、その時のお話で初めて知ったのだけど、
実は若い頃、もしリブレを辞めるようなことがあったら、
楽天団に入れて貰えないかと思った時期があって、
あまりさんとは、根っこの部分に流れている血みたいなものが一緒なんだ、
と明確に分かって、やっぱりなぁと共に、だからかぁ~と感慨を持った。

なにせあちらは有名な女流歌人、
『夜桜お七』の作詞家でもいらっしゃるし、
あたしの方はご連絡先を存じていなくて、
待つ身の商売の辛さを、毎回うううと思っていたので、
今回、劇団員ではない個人芸(笑)を見ていただけたのは、
本当にラッキーだった。
老舗の舞台に出させて頂くと、こういうことがあるのが何より有難い。

あまりさんは、もう20年も前にこんなあたしを認めて下さった方。
おまえなんかダメだと罵倒され続け、当たっているだけに、
どうしたら前に進めるものか、そればかりを思いつめていた20代、
自分でも、胡乱な輩で終るのではと自分を疑っていた30代が過ぎて、
気付けば、そんなこともすっかり忘れ去った今、
こんなに近くお話できるようになった。
大事な大事な方。
あたしの渾心を出し切った今回を見ていただけたことが、嬉しく、感動。
やめなくてよかった。
出てよかった。

明日になれば、また一つ、大事な事を思い出すんだと思う。
繭がいっぱい心に置かれたのは分かってて、
なんでそれが、普通に、記憶ではなく、繭なのか、
それが今回の不思議なところなんだけど、
もしかすると、あたしのキャパ以上のことが次から次へと起きていた、
ってことなのかもしれない。

そうね、刺激的な、すこぶるエキサイティングな日々、だったんだろうな。
今は、まだ燠火が残っているから、身体はこうして静かな生活に戻っても、
心のまだ半分は、あの場所に残ったままで、だから、
だろうな、としか言えないんだけど。

他所の舞台を踏ませて貰える醍醐味は、こういうところにこそある。
フリーの人はいいな、って、こういう時に思う。
明日になればまた一つ、繭が割れて、大事なことと出会えるんだな。
それが楽しみ。

刻々と迫る地上への時間…。
来週からは、あたしも次の稽古が始まるので、ね。
それまでにいくつの繭が割れるんだろ。
浮遊できるだけ浮遊して、漂って、時間までは、ふわふわさせてもらお。

              *  *  *
by rosegardenbel | 2006-09-10 00:00 | ラ・ヴィータ・ローザ