劇団離風霊船 山岸諒子の徒然をつづる雑感ノート 「ラ・ヴィータ・ローザ」です


by rosegardenbel
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『トスカーナの休日』

              *  *  *

↑ ↑ ↑
素晴らしい映画に出会いました。
ダイアン・レイン主演の2003年米/伊合作映画です。

わだぐじは彼女とはほぼ同世代(あちらが2ツ下)。
'80年代初頭のハリウッドは、アイドル女優がウワーっと出てきた時代で、とりわけ
ジョディ・フォスター(1ツ上)
テイタム・オニール(同い年)
ブルック・シールズ(2ツ下)
の4人は、アメリカ4大ティーンエイジャー女優なんつって、
“ロードショー”とか“スクリーン”なんて雑誌に(懐かしい!)よく色んな比較記事が載ってました。
(この4人娘にはダイアン・レインじゃなくクリスティ・マクニコルを入れる人もいる)

同世代ということで、彼女たちのことはやっぱりなんとなく気になって来ました。
百花繚乱とばかりに咲き乱れたこのお嬢さん女優たちも、もうみんな40代になったのですね~。

ブルック・シールズは、“ブルッキー”なんて呼ばれて、
もう日本では爆発的な人気を誇った美少女でしたね~。
確かクリネッ○スのCMで、聖少女と言うコピーとともにユニコーンかなんかに乗っかって、
ティッシユひらひらさせてた。
エリザベス・テーラーの再来と言われたぐらい、あまりにも現実離れした美しさのせいか、
大人になってからはあまり作品に恵まれていないみたいだけど、
スターとしては今も現役バリバリのハリウッド人種ですな。
パパはレブ○ン化粧品の重役さんでママはモデルさん…きれいにならない訳がない?
でもプリンストン大学に入っちゃうぐらいクレバーな人でもあるのです。

アイビーリーグ繋がりで言えば、ハリウッドきってのインテリ女優が、
イェール大学出身のジョディ・フォスター。(IQ160とかって噂ダ…!)
この人については、もう、何の説明もいらないですよね。
アイドルというよりは、デビューからして、子どもだけど本格的な社会派女優という感じで、
可愛らしさとかで売っていなかったから、当時は追いつけなくてあまり好きじゃなかったんだけど、
プロフェッショナルな俳優として着実にキャリアを積み上げ、
今はとても尊敬する大好きな女優さんです。

テイタム・オニールが分かる人は、
もはや我々ほんの一部の世代に限られてしまっているかもしれませんね。
『ある愛の歌』で一世を風靡したライアン・オニールの娘で
(今や主題歌ばかりが残った感があるけど「愛とは決して後悔しないこと」というコピーに乙女たちはズッキュン胸打たれた大悲恋映画でした~)
このお父ちゃんとの共演で天才子役としてデビューして、
『がんばれ!ベアーズ』などで青春スターになったわけです。
その後はテニス界の問題児マッケンローとの派手な結婚生活ばかりに話題がいって、
今はどうしているのかな~。
ちなみにお父ちゃんの方も、
TV版『チャーリーズ・エンジェル』でアメリカの恋人となったファラ・フォーセットと、
長く浮き名を流しましたね。

で、今回の主役、ダイアン・レイン。
他の3人に比べて、これといって派手な話題もスキャンダルもない地味な印象で、
テイタムとは別の意味でこのまま陰に埋もれていっちゃうのかなーと思っていたんだけど、
この人は30代後半になってから俄然よくなりましたね。
なんか一番リアルに、現代を生きる女性を等身大で演じられる女優さんになった。
『リトル・ロマンス』での清冽なデビューによって、順風満帆の女優人生が約束され、
大作映画にも何本も出たのに、なぜかことごとく興行的にコケて、
もっとも花開くはずの20代で、一時引退していた時期もあったというぐらい、
作品に恵まれなかったんですよね。

このところ、ヒロインのお母さん役などのポジションで見かけることが増え、
あ、ダイアン・レイン!年取ったな~、なんて思っていたのだけど、
この『トスカーナの休日』では、今の彼女の良さが全開。
てか、本当にこの人にはやっといい季節が来たね~って感じ。
とても好感の持てる芝居してます。
なんかね、往年のキャサリン・ヘップバーンを思い出すんだよな~、実がある。

舞台がイタリアはトスカ-ナ地方だったので見る気になったスカパーのチャンネルでしたが、
いやぁ~見てヨカッタ~!
ちょっと久々に心洗われる、いい気分にさせてもらえました。
離婚によって突如なにもかもを失ったアメリカ女性が、トスカーナへ傷心旅行に出るという、
これだけ聞くとお定まりの女性映画なのね、と思うところですが、さにあらず。
もちろん、ダイアン・レインには期待通り、イタリア男性とのロマンチックな恋が訪れるのだけど、
本当に描かれているのは…
田園生活ならではの、心癒されるスローライフなのです。

豊饒なトスカーナの四季の中に、色んな人たちが色んな風に生きている。
小さな生活の中で小さな関係が生まれ、でもそれが大きな事件に発展することはなく、
概して平凡に紡がれていくのだけれど、それがいい。
生きるっていうのは、他人同士が触れあうことなんだよな。
ちょっとだけ。かすかにね。
それが魅力的なんです。
みんなが愛らしいの。

これはじっくり丁寧に撮った映画みたいです。
1年はかけてるだろうな、ダイアンの髪が、冒頭とラストでは倍ぐらいに伸びてるんです。
そんな造り方がまた、テーマにふさわしいスローライフな感じで、
とても心地よく内側に沁みてくるのですね。
米/伊合作映画なワケだけど、『ニュー・シネマ・パラダイス』などに見られるような、
イタリア映画の神髄が底に流れてるんですよ、健在ですね~嬉しくなっちゃう。
やっぱり好きだなぁイタリア人の感覚、切り捨てない、田舎モノ感覚、
もちろん最大級の褒め言葉ですヨ。
こういう風に生きられたらいいな~、って、
自分の理想が意外なところにあることに気付かされてしまった(笑)

ああいう芝居を創りたいなあ。
もーね、いい映画に出会うと、どんなに感想書いても言い得ることが出来ないのね。
とにかく見てください。
ダイアン・レインの今は、とてもいい顔してますよ。
女40ここにあり。元気もらえましたね~。
しかし、この年代って本当はあんな大人なワケね…
あたしー!情けないほどお子チャマじゃん~!
いい加減トシにふさわしい生き方考えなさい。あい。(笑)

このところ、なんだか些末に多忙な日々だったので、
思いきって映画鑑賞の時間作って大正解だった。
あたたかい輪郭が、心の中にぽっと灯る、豊かな映画でした。
プレ~ゴ~♪ぜひ、ご覧あれ!

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by rosegardenbel | 2005-09-18 00:00 | ラ・ヴィータ・ローザ